教育系ライター「たなかくん」です。
長時間労働やサービス残業などブラック企業が多いと言われる教育業界。
確かに、教育業界には「厳しい労働環境」を抱える教育現場も多いように感じます。
- 子どもの将来という責任の重さ
- サービス残業を良しとする風潮
- 子どもとかかわる以上の事務量
- 不十分な研修でもいきなりの現場
現に、教育業界に就職した新卒者の約半数が3年以内に離職するデータも存在しています。
魅力がないのかな?
個人的な価値観ですが「自分らしく働ける教育現場」を発見することができれば、これまで気付かなかった「教育業界ならではの魅力」に出会うことができると思っています。
そこで今回は、他の業界にはない「教育業界ならではの3つの魅力」を紹介させていただくことで、教育業界にかかわる転職者の心理的サポートとなれば嬉しく思います。
Contents
視点を変えれば魅力に変わる
さて、冒頭ではネガティブな面を取り上げてしまい申し訳ありませんでした。
お詫びと言っては何ですか、こちらでハッキリと申し上げておきます。
面白い業界ですよ!!
情報化社会の発展により、現在は様々な情報を簡単に入手することができますよね。
そのためか、つい気になってしまう「教育業界・ブラック」について検索をかけてしまい、教育業界のネガティブな面のみに集中してしまう転職者も多いように感じています。
ポジティブな面に
目を向けてくれて嬉しい!
教育業界は子どもたちをはじめとする顧客の「人生」を取り扱う業界です。
だからこそ、その責任は他の業界とは少し異なる「重大さ」を感じるかもしれません。
ですが、リフレーミングをしてみましょう。
横行するサービス残業により残業代が支給されていない労働環境の過酷さについては、教育業界以外にも見受けられる話ですので、また別の対策が必要となるでしょう。
ですが、教育業界ならではの「厳しい労働環境」については少し視点を変えてみることで、それは教育業界ならではの「魅力」に変化すると考えています。
時間のかかる業界だけど。
離職される方の多くが「思っていた仕事と違った」という理由を挙げられています。
その理由の1つに「すぐに結果が表れないこと」があるのではないかと考えています。
視点を変えた魅力を思い出して欲しい!
これから教育業界で働いてみようと考えている方は「そういった魅力があるのか」と就職や転職に際してのモチベーションアップに活用してみてください。
そして現在、教育業界で働かれている方で「こんな仕事している意味はあるのか」と感じた際は、以下に紹介する魅力を思い出してみてください。
たとえ今の職場が合わなくとも教育の魅力を忘れなければ次へ進む糧になりますので。
それでは、3つの魅力を見ていきましょう。
教育業界ならではの3つの魅力
「教育業界ならではの過酷さ」をリフレーミングすることが大切だと紹介してきました。
人それぞれ「しんどいな」と感じる場面は異なるため、すべてをご紹介することは難しいのですが、今回は「多くの人が感じるであろう魅力」を3つご紹介していきます。
- 同じ手法が通じない仕事
- 労働時間に合わない対価
- 顧客の人生に携わる仕事
さて、かなりザックリと表現しました。
何がなんやらといった感じですよね。
以下では、もう少し詳しく上記の内容を解説し、実際にリフレーミングしていきます。
常に新しい学びがある
教育業界では「過去の事例をそのまま活用することはできない」と言われいています。
教育現場には一人ひとり異なる背景(生育歴)や個性をもった子どもたちがいます。
そうした教育現場の中で、教育者はこれまで培ってきた知識や技能を駆使して、子どもたちをはじめとする顧客の成長に寄り添いながら指導していきます。
ただ、これが教育業界の難しくも面白いところで、基本的に「これまで培ってきたもの」がそのまま指導に活かせる場面は少ないといっても過言ではないということです。
そのまま活かせるけれど。
授業のテクニックといった教育者自身に関わるスキルやナレッジは、日々の学びをそのまま活用することができるでしょう。
ですが、子どもが関わってくると話は別。
教育を受ける子どもたちは、性格や特徴、好き嫌いといった個性をはじめ、そういった個性をもった背景に至るまで、一人ひとり異なったものをもっています。
ですので、例えば「勉強のやる気がでない子どもがいる」という場面に遭遇した際、以前は「頑張れ」という声掛けでやる気を出していたとしても、新たに異なる個性をもつ子どもに指導するとなると、同じ手法では上手くいかない場合もあるというわけです。
このように「過去の事例をそのまま活用することはできない」という厳しさを教育現場では抱えているのですが、こちらをリフレーミングしてみます。
これまでの知識や技能を用いながら、常に新しい学びを得ることができる。
教育業界は、しばしば「子どもたちから多くのことを学ぶ」という言葉を耳にします。
これはおそらく「日々試行錯誤を繰り返しながら子どもたちとかかわり、そして新しい学びを得ている」からこそ生まれた言葉だと考えています。
このように考えると面白いですね。
お金とそれ以上のものが得られる
教育業界は他の業界と比較して給与面に関しては厳しい環境にあると言えるでしょう。
- 学校教員のサービス残業
- 塾講師のコマ給制度
- 格差の激しい業界
公務員である学校教員に注目すると、残業代が支給されずサービス残業が当たり前となっており、塾・予備校業界にスポットを当ててみると、少子化による影響で大手企業と中小企業との間で格差が生まれ、また正社員と非正規雇用の間でも格差が生まれているため、給与面に関しては、やや安定性を欠く環境であると言えるように感じています。
ですが、しっかりとした事前情報や年収の交渉を行うことができれば、十分と生活することができますし、場合によっては平均年収を超えることも夢ではないでしょう。
教育業界は人気なの?
これだけ給与面に不満を抱く方が多い中で、なぜ教育業界の仕事を続けられるのか。
これは「正規の学校教員の場合、安定した生活が確保されている」といった理由の方も当然いらっしゃるかもしれませんが、それでも厳しい労働環境の中で働かれている方の多くは、おそらく次の理由があるからではないでしょうか。
お金と共に、それ以上の対価を教育業界では得ることができるから。
教育業界には「金持ち」ならぬ「人持ち」と言う言葉があります。
これは「人とのかかわり」を主体する教育業界ならではの魅力と言えると思います。
多くの人たちとかかわることは、時としてストレスの要因になりますが、日々の積み重ねによって勝ち得た「信頼」はなによりも得難い財産になるでしょう。
実際に、僕も塾講師として約5年間働いていましたが、子どもたちをはじめとする多くの方々から頂いた「信頼」は、今でも忘れられない「大切なもの」として残っています。
また先の魅力のように「新しく得た学び」、言い換えると「自己の成長」も他の業界と比較すると教育業界では度々感じることができる業界だと思っています。
他のサービス業界では一度覚えた「マニュアル」を繰り返すことが重要になってきますが、教育業界では、日々新しいかかわり方を考えなければいけないため、常に自分の頭で思考を巡らすことが重要になってきます。
だからこそ自身の成長を感じることも多いため、教育業界の醍醐味とも言えるでしょう。
顧客の人生に携わることができる
最後に教育業界で最も厳しいと言える「顧客の人生に携わること」についてです。
どうしても重く感じてしまう。
教育業界は顧客となる対象年齢も幅広く、取り扱う分野も様々です。
特に子どもたちを相手にする教育ですと、その責任は大きなものになると思っています。
ですが、その人生に携わる責任の重さこそ最大の魅力。
時として両者にとって望んでいない結果を迎えることもあります。
筆者自身の話にはなりますが、担当していた生徒が第一志望の学校に落ちてしまい、両者が目指していた結果に繋がらなかったという出来事がありました。
ですが、塾を卒業する時の話です。
その生徒から頂いた手紙には「先生のおかげで、これまで頑張ってくることができました。受験には落ちてしまったけど高校に行ってからも頑張ります。ありがとうございました。」という言葉が書かれていたのです。
教育業界は確かにその責任の重大さから敬遠されがちな業界かもしれません。
教育に力を入れている保護者とのトラブルも、時には避けることができないでしょう。
失敗が当たり前、そしてその分たくさんの責任を感じる業界です。
でもだからこそ、それに応えようと頑張れば必ず信頼で返ってくるのがこの業界です。
顧客の人生に携わり、その先にある信頼を勝ち得る教育業界、面白いと思いませんか?
教育は失敗の連続だけれど…
「教育業界ならではの3つの魅力」について、ご紹介させていただきました。
- 常に新しい学びがある
- お金とそれ以上のものが得られる
- 顧客の人生に携わることができる
このように、ここでしか味わうことのできない魅力が教育業界には詰まっています。
しかし一方で、このような魅力があるからこそ教育業界ならではの厳しさもあります。
教育業界は失敗の連続でもあることを覚えておいてください。
子どもたちのもつ個性が異なる上、子どもたちは日々成長していきます。
ですので教育業界は、なかなかに思った通り進まないことが多い業界です。
なので教育業界で求められる人材は他の業界とは少し異なるものかもしれません。
何卒よろしくお願いします!
教育業界にかかわる方々が一人でも多く「自分らしく働くことができる」ように、当サイトでは今後もこうした情報を発信して参りますので、何卒よろしくお願いいたします。
ColorfulEducation運営者:たなかくん